Pile of 500 yen coins. Upside growing and downside declining arrows graph background.

日銀総裁が再び追加の金融緩和策を打ち出す理由

4月11日、日本銀行の黒田総裁は都内で開かれた信託銀行の大会にて挨拶。ここで必要でれば追加の金融緩和も辞さないという考えを改めて示しました。「異次元」とも言われている程の金融緩和にマイナス金利。とにかくいろいろとあの手この手で金融市場に働きかけているものの、思ったような成果を上げられていないというのが本音なのではないでしょうか。

もっと良い方向に向かってくれると思っていたものの、想像以上に金融市場が冷え込み、鈍化しているなと実感させられたかもしれません。ですが、何もしないより断然良いでしょう。むしろリーマンショックの際、何もしなかったがために日本は急速な円高が進んでしまい、輸出が冷え込んでしまったのです。そのような過去を考えたら、このような形で金融政策を行ってくれているのはとてもありがたい事ですが、なぜここまでいろいろな金融政策を打ち出すのか。冷静にいくつかの理由を挙げてみるとしましょう。

予想通りにいっていない

これに尽きるでしょう。そもそもマイナス金利とて本来であれば想定していなかったのではないでしょうか。ある程度の金融緩和で日本の経済は上向きになると思っていた部分もあったでしょう。ですが増税や中国経済の立ち行き不安から、思うような結果が出ず、結局はマイナス金利の導入。

それでもまだまだ想定したものにはなっていないでしょう。むしろ「この程度のためにマイナス金利を導入した訳ではない」という苛立ちもあるのではないでしょうか。国の経済というよりも、日銀としてはとにかく市場にお金を回したいという気持ちが強いのです。

苛立ちもあるでしょう

正直、苛立ちもあるでしょう。マイナス金利など、とにかくこれまでとは異なり、いろいろな金融政策を行っているものの、結果が付いてこない。むしろ意図の穴をかいくぐり、なかなか思うような効果を出させない市場に対して苛立ちがあって当然です。マイナス金利とて市場にお金を循環させるための方策であって、決して金融機関を苦境に立たせるためのもではありません。

ですが、実際には金融機関はマイナス金利を受けて金利を低下。市場にお金を出させるよりも、まずは自分たちの事ばかり。確かにそれも日銀からすれば想定内でしょうが、思うような結果がついてこない事に対しての苛立ちはあるでしょう。本来であれば既にデフレを脱却していてもおかしくはないような事を多々仕掛けたものの、民間の感覚としては「何も変わっていない」ではなく、むしろ「悪くなっている」と感じている人の方が多いのです。

パナマ文書の影響は?

各国を震撼させているパナマ文書。日本企業もいくつか名前が挙がっているようですが、こちらに関しては影響は特にないでしょう。むしろこれは表沙汰になったというだけでって、日銀からすれば既にそのような事実などとっくに把握しているでしょう。ですが、パナマ文書の存在を多くの人が理解した事で、やり辛くなる部分もあるでしょう。脱税ではなく節税ではあるものの、大企業が税金を払っていないがために国民に「しわ寄せ」が来ていると思った人も多いです。

この状況で、更に国民だけに負担を強いるような政策など出来ないでしょう。この状況もまた、日銀総裁からすると「苛立ちの材料」の一つになってしまっているかもしれません。「国民の皆様に」と言った所で、「大企業は裏で節税しているんでしょ」と言われたら返す言葉もありません。パナマ文書の影響は、むしろこれからより強くなっていくでしょう。

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