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株が高速取引されているって何を意味しているの?

4月8日の日経新聞でも取り扱われたように、金融庁が株式の高速取引の実態把握に乗り出すようです。1秒間におよそ1,000回もの売買を自動で発注するような高速取引が増えているのですが、高速取引とはどのようなものなのでしょうか。

自動ツールです

株の売買で利益を得るのは、理屈は難しくはありません。購入時よりも高く売れば利益になります。厳密に言えば、税金、手数料も加味しなければなりませんが、単純な理屈を言えば、仕入れ値よりも売値が高ければ利益になります。ですが、株価がどのように変化するか分からないからこそ難しいのが株式取引です。先の事が分かれば株式取引など難しくはありませんが、先が分からないからこそ、どうすべきかで多くの人が悩んでいるのです。

ですが自動ツールの場合、仕入れた額と売却する額さえ設定しておけば後は機械が勝手に取引を進めてくれます。つまり、人間が何をするのかといえば数字を設定しておくだけです。株価は取引時間内は変動します。ニュースでは終値だけが報道されますが、証券取引が行われている午前9時から午後3時まで、常に流動的なのです。

変動の中で、高くなったり低くなったりを繰り返していますので、高くなった瞬間に売る。低くなった瞬間に買う。自動ソフトでそのような設定をしている会社や個人投資家が多いのです。

何が問題なのか

自動売買の何が問題なのかというと、自動売買のおかげで株式市場が結局は「マネーゲーム」に近い状態となってしまっている点にあります。自動ツールは会社の業績や将来性云々ではなく、あくまでも数字の変化のアルゴリズムだけを考慮した上で売買を繰り返しています。更にはそれだけ高速で取引指示が来ますので、証券会社ノコンピューターにも負担がかかります。

その影響でシステムの問題も出てきますし、何よりかつてでは見られなかった株価の大幅な変動を招いている部分もあるのです。それまで、株価というのは何かがなければ大きく変動するようなものではありませんでした。ですが近年は1日だけで本来であれば数か月程で動くような額が変動していたりするのです。まさに衝撃的そのものですが、これらを招いているのが自動売買なのではないかとの声があるのです。

市場の健全化のために

高速自動ツールばかりが跋扈しているおかげで、市場が健全ではないとの声があります。会社のためだとかではなく、単純なマネーゲームに成り下がってしまっていますので、日本の株式市場が自動ツールに占領されているような状態となっているのです。金融審議会でも議論が始まったのは、株取引が結局は日本の市場に正しく反映されていない事が徐々に明るみになってきているからです。

政府は景気は良くなってきていると判断していますが、一般市民は逆です。なぜこのような意識の違いが現れているのかといえば、政府は株価も判断材料になります。証券会社の自動売買ツールが高速で取引を行うため、見た目的には「市場取引が活発」に映るのですが、機械が勝手に取引しているだけで、実際には政府が想定している物とは微妙に違うのです。株価が高くなっているものの、実経済には反映されていないという声があるのはそのためです。

日本政府の思惑

株式取引だけではなく、日本の行政は出来れば自分たちでコントロールしたいと考えています。そのため、何かにつけては法整備を進めます。

今回の件も、自動売買は意に沿わないものであるため、実態を調査して何らかの対策を講じたいと考えているのでしょう。「利権」と言われればそれまでですが、政府からすれば「取引は意思を持って行え」という事なのでしょう。

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