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日本銀行が為替介入する可能性を3つの角度から迫る

マイナス金利を導入したものの、株価だけを見ると下落が続き、思うような効果が出ていないとの指摘も出てきました。2月12日、経済評論家の三橋貴明氏は「やろうとする事はよく分かるものの、このタイミングでは…」とブログにも指摘していたように、趣旨そのものは決して悪いものではないのですが、やはりタイミングです。

お金を貸してもらいたい需要があるにも関わらず、銀行が貸し渋りをしている状態であれば良いタイミングではあるのですが、実際には需要そのものがありません。そのため、結局銀行など、金融業界はその負担は消費者に「金利引き下げ」という形で強いる事になります。そのような状況の中での急激な円高。まさに「泣きっ面に蜂」の状態ですが、おかげで一部マスコミからは「日銀が為替介入するのでは」との報道も出ています。実際、そのような事はあるのか。可能性からいろいろと考えてみるとしましょう。

アベノミクスの事を考えると…

「アベノミクス」という名前ばかりが独り歩きしていますが、安倍政権の高い支持率の根底にあるのは株価の高さです。株価が高い。これだけで日本企業は多くの恩恵を受けられます。政権にとって支持率は根拠になります。仮にですが、この先日経平均がぐんぐん下がり、さらには円高まで加速するようになっていくとアベノミクスどころか、安倍政権そのものが根底から揺らぐことになります。

円高になるという事は、日本にやってくるよりも日本から出て行った方が得になりますし、輸出産業にとっては厳しい状況になります。ちなみに、為替レートが1円でも円高になると、トヨタはおよそ400億円のマイナスになります。このような状況を考えると、日銀が為替介入する可能性は十分に高いでしょう。

信用度の問題

一方で、日本銀行という日本政府が所有している銀行が為替介入を行うとすると、信用の問題が出てきます。日本がなぜここまで国際市場で信頼されているのかといえば、中国や韓国のように市場介入を行わない点。それでいて経済水準が高い点にあります。ですが、仮に日銀が為替介入するとなると、他の国からすると「あの国は困ると政府の銀行が介入してくる」と思われてしまいます。

一度くらいいいだろうという話ではありません。一度行うという事は、これから先何回も起きる可能性があります。そのような状況になれば日本銀行だけではなく、日本という国家そのものが信用を失う事になります。それでも構わないと思う人はなかなかいないでしょう。逆に言えば、これがあるからこそ、日銀は介入を渋っている、いわば「抑止力になっている」とも言えます。

本音を言えば「したい」でしょう

本音の部分で言えば、介入したいに決まっています。それこそ、日本国内の事を考えたらもっともっと円安にしたいくらいでしょうね。先にトヨタの決済の話をしましたが、逆にいえば1円円安になればトヨタは為替差益だけで400億円利益になるのです。トヨタは世界的な企業ですからさすがに数字も大きいですが、輸出がメインの企業にとっては円安である事に越した事はありません。さらには訪日旅行者が多いのも円安が理由の一つです。

日本が安全な国だと知られているのはもちろんですが、いくら安全でも高くては躊躇するでしょう。「高い、でも安く行ける」からこそ人気であって、円高が進めば訪日旅行者が減るのは目に見えています。安倍政権にとって、それは何としてでも避けたいものです。多くの外貨を国内に入れたいのですから、本音では介入してでもなんでも良いから、とにかく円高に歯止めをかけたいと思っているでしょう。

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